出版社のES重すぎ問題

出版社のESって、完成までめちゃくちゃ時間かかりません?

志望動機があって、好きな作品があって、企画があって、自由記入があって……。
会社によってはそれ以外もあるじゃん……。

で、しかもこれを一個ずつ別々に頑張ると、後々面倒なことになります。

好きな作品では繊細なことを書いているのに、企画で急にバズ狙いになったり。
志望動機では「読者に寄り添いたい」と言っているのに、自由記入で急に行動力アピール大会が始まったり。
せっかく書いても、通して読むと「あなたがどんな人なのか」全然伝わらない。

なので、結論から言うと、私は、出版社のESは、好きな作品から逆算して全部書くのが一番だと思っています。

つまり……

  • 自分は何に惹かれるのか
  • どんな作品を作りたいのか
  • そのためにどんな行動ができるのか

を、全部同じ軸でそろえるということです。

これをやると、好きな作品も、志望動機も、企画も、自由記入も、全部が一本の線で繋がります。
私見ですが、ここが出版社の書類通過の要になると考えます。


好きな作品≠趣味の発表欄

好きな作品を書く欄って、つい本当に好きな作品を書きそうになります。

もちろんそれでもOKですが、あなたが何に反応する人なのかを見せる欄だと思ったほうが書きやすいです。

私はESで、自己肯定感系とか、女子が強い作品を書きがちでした。
で、そこに共通していたのは、

等身大の女性を描いている

男に頼らない

誰かに肯定されて終わりではなく、自分で立とうとしている

みたいなことで、そういうのに反応する人間ですよ、というアピールするために使っていました。

なぜなら、その好きな作品の共通項はそのまま自分の軸になるからです。

好きな作品欄では、「私はこういうのが好きなんです」とただ言うのではなく、いかに私はこういう人間やテーマに価値を感じると伝えるかがポイントです。


好きな作品から志望動機を作る

ありがちな志望動機を脱出するためには、志望動機自体を企画書的に使うのがいいと思います。

企業研究をどれだけしたかをアピールするより、好きな作品欄で出した自分の軸から、

私はこういう作品に惹かれてきた
→だからこういうものを作りくて、編集者になりたい

とつなげたほうが、自然だしオリジナリティがあります。

例えば

等身大の女性を描く作品が好き

他人の言葉で救われるだけではなく自分で立とうとする人物に惹かれる

だから、コンプレックスを持つ人が自分のために解決策を探す作品を作りたい

みたいな流れです。

こうすると、志望動機が藪から棒になりません。

設問ごとに別の正解を出そうとすると挫折しがちですが、好きな作品から志望動機を作ると、少なくともなんでそれをやりたいのかを説明しやすくなるのでおすすめです。


企画で奇を衒うな

ほんと、企画には要注意です。

なぜなら、みんな急に「通りそうなもの」「ウケそうなもの」を考え出して、別人格になるからです。

好きな作品欄では
「弱さに寄り添う作品が好きです」
と言っていた人が、企画になると
「SNSで拡散必至の話題作です!」
みたいになる。

いや、気持ちはわかるんですけど、そうはならんやろ、というか、そうくるか、というか。

企画って派手なほうがいいと思われがちですが、出版就活ではその企画がその人らしいかのほうが大事です。

私が出していた企画も、ジャンルはばらけていても、軸は同じでした。

たとえばコミック企画では、コンプレックスを持つ女性たちが、恋愛で救われるのではなく、自分なりの方法で向き合ったり、逃げたりしながら生きる短編集の企画を書いていました。

まさに好きな作品欄で出していた「等身大の女性」「男に頼らない」「自分で立とうとする」とつながっています。

ここが大事です。

企画は「どれだけ面白いか」「どれだけ目立てるか」で考えたくなりますが、ES全体で見て、好きな作品から出てきた人間観や、問題意識とつながっているかのほうが大事だと思っています。


課題シートには何を書くか

お題がある場合はまだいいのですが、完全に自由だとめちゃくちゃ困りますよね。

自己PRを書いたり、熱意を書いたり、とりあえず埋めたり。
けれど私は、自由記入や課題シートはES全体の答え合わせみたいなことだと思っています。

好きな作品で自分の軸を出した。
志望動機で何をやりたいかを書いた。
企画でその具体例も出した。

じゃあ自由記入では何をするかというと、その軸が口先だけじゃないことを見せる

私は、作品を作るために自分の足で動いた経験があったので、それを書きがちでした。

これ結構よかったと思うので、時間のある方はおすすめです。

というのも、出版社ESって、考えや熱意はいくらでも書けるんですよね。
だからこそ、それに対して実際に何をしたかまであると、急に説得力が出ます。

こんな企画をやりたいから、現場を見に行って働きかけた。
読者や売り場を知るために書店を見て考えをまとめた。
児童書をやりたいから、子どもと接するバイトをした。

こういった小さなことでも、実際に行動に繋げて自分なりに考えたことや感じたことを、自由記入で入れられると最高だといます。

自由記入では新しい自分を足すというより、ここまで書いてきたことに現実味を持たせるイメージです。


結局どうやって書くのか

私は、出版社ESはこの順番で考えるのがやりやすいと思っています。

まず、好きな作品を並べる。
次に、その共通項を探す。
そのあと、その共通項から「自分は何を作りたいのか」に言い換える。
そして、志望動機、企画、自由記入(課題シート)をそこに合わせて作っていく。

要するに、

です。

最初から志望動機を書こうとすると、きれいごとになりやすいです。
でも、好きな作品から入ると、少なくとも自分が何に反応する人なのかは見えやすい。
なので、ES全体も作りやすくなります。


まとめ

出版社のESは好きな作品から逆算して全部書く

好きな作品欄で、自分が何に惹かれる人なのかを出す。
志望動機で、それを仕事にしたい理由を書く。
企画で、それをどんな形で実現したいのかを見せる。
自由記入で、それに向けて実際に動いたことを足す。

これで、ES全体に芯が通ります。

出版社ESは、この人はこういうものをやりたいんだな、と面接官に伝える書類だと思ってください。

就活のとき、私はこれを意識していました。

実際に書類通過したESはこちらから見ることができます。

もしESがうまくまとまらない人がいたら、まず志望動機を書くより先に、自分が好きな作品の共通項って何だろうというところから考えてみると、わりと書きやすいはずです。

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